共通テストはどうなるの?
□英語(筆記)
さて、誰もが気になっている大学入試共通テストですが、カンタンに内容の分析を載せたいと思います。
ただ、分析内容だけを載せるのではなく、イーズ予備校での対策の方法までご説明いたします。
H30年試行分の分析をご紹介いたします。
今後も変更があるかもしれません。大事なのはどのように分析しているのか、という点です。
<目次>
1、大問と小問、その内容
2、難しいのか、カンタンなのか
3、イーズ予備校での対策
1、大問と小問、その内容
まずは、各設問の内容を見ていきましょう。
○配点:100点(大学によって圧縮度が異なるので注意)
○時間:80分
○内容:文法問題ゼロ。情報を拾って判断する問題が中心。必ずしも、すべてが長文というわけではない。
○詳細(★マークはひっかかる人が多そうな問題です)
第1問(10点):8分
A:2点✕2 手紙(111語):ALTから生徒へ
問1 (1)ALTがみんなにしてほしいこと(選択肢は言い換えられてる)
問2 (2) ALTが追加で招待したい人(選択肢は言い換えられてる)
→ちゃんと消去法も使ってミスを防ぎたい
B:2点✕3 Webサイト(215語):市のイベント参加者募集ページ
問1 (3)サイトの目的を判断
問2 (4)学生たちがすること(選択肢は内容の一部をまとめた言い方に)
問3 (5)設問文に合いそうな内容を書いてあるまま。捜すだけ。
第2問(20点):16分
A:2点✕5 Webサイト(239語):料理レシピサイトとコメント(「事実」と「意見」を考えさせる問題あり)
問1 (6)料理内容から判断。(消去法だと確実)
★問2 (7)料理の過程でかかる時間を合計する。(合計だと気づくかどうか)
問3 (8)レシピの内容判断。(設問分のraw「生の」がわかるかどうか)
問4 (9)サイト内の「事実」に関して。(選択肢は内容を言い換えている)
★問5 (10)サイト内の「意見」に関して。
(「事実」「実際の行動」ではないため、「考え」「感じたこと」でないといけない。)
B:2点✕5 記事(253語):ニュース記事とコメント(「事実」と「意見」を考えさせる問題あり)
問1 (11)文章中から一致する内容を捜すだけ
問2 (12)文章中から設問に合う「意見」をさがす(「賛成」をサポート)
問3 (13)文章中から設問に合う「意見」をさがす(「反対」をサポート)
★問4 (14)第3段落から。文章中の意味の言い換え。(timesを「時代」とわかるかどうか&選択肢そのものがヒント)
問5 (15)コメントから。コメント主の立場(賛成or反対)を考える。
第3問(10点):8分
A:2点✕2 ブログ記事(187語):女子交換留学生の文化祭レポートブログ
問1 (16)さがすだけ
問2 (17)内容をまとめたもの選ぶだけ
B:2点✕3 留学雑誌(307語):日本へ留学してきた子がやらかした文化的なミス(全体の流れをつかむ問題あり)
問1 (18)主人公の気持ちの変化を全体通して追う。
問2 (19)文脈から内容判断。(選択肢は言い換えられている)
問3 (20)内容に沿うもの。(消去法の方が解きやすい)
第4問(16点):13分 3点✕4、4点✕1
グラフ付きのリサーチ(レポート)と意見文(497語:グラフありの2ページ)
:読む習慣について(1つ以上選ぶ完答問題✕1、2つそれぞれ選んで完答問題✕1)
問1 (21)2つの文章のどちらにも該当しないもの
問2 (22)図書館員の出身地について。my countryとあれど、直接国名は書いておらず、グラフから考える
★問3 (23)読む習慣の生徒への良い影響(1つ以上選択、選択数不明、完答で4点)
問4 (24・25)2つの文章のそれぞれの主張を選択(完答できて3点)
問5 (26)レポートのタイトル問題(全体に関わると言えるものを選ぶ)
第5問(20点):16分
5点✕4 プレゼン用ポスターと参考資料の記事(627語)
:ジャーナリズムを変えた男についての話(5箇所穴埋め完答問題✕1、1つ以上選ぶ完答問題✕2)
問1 (27〜31)ベンジャミンの一生について本文から順番に追うだけ(5箇所完答で5点)
★問2 (32)ポスター内の穴埋め。参考資料内に情報がある。:(1つ以上選択、選択数不明、完答で5点)
問3 (33)資料内の会社のモットーについて。記述がないので、会社のやっていることから類推。(消去法も使いたい)
★問4 (34)その会社がアメリカのジャーナリズムと社会を変えた方法について、資料からさがす。
(1つ以上選択、選択数不明、完答で5点)
第6問(24点):19分
A:3点✕4 プレゼンの記事(538語):女性パイロットがアジアの危機を解決するのか(要約を聞いてくる問題✕1)
問1 (35)なぜ危機だと言うのか、本文からさがすだけ(設問文が読みにくいかも)
問2 (36)男女の違いがない理由を本文からさがすだけ
問3 (37)第4段落にて、筆者が女性パイロットのキャプテンについて述べそうなこと(言い換えている)
問4 (38)文章全体を要約したもの(やさしい)
B:3点✕4 記事(483語):狼とシカの頭数と環境への影響
(グラフを選ぶ問題✕1、2つ選べて完答問題✕1、タイトル問題✕1)
問1 (39)1900年代初頭における狼の減少の結果について本文からさがす(「1920年代までに」から考える)
問2 (40)本文の年代と狼とシカの個体数の変化から、グラフを選ぶ
問3 (41・42)ナショナルパークの現在の状況について2つ選ぶ(完答で3点、順不同)
問4 (43)記事のタイトル(全体に関わると言える内容ならOK)
2、難しいのか、カンタンなのか
○文章レベルについて(設問の解きやすさは考慮しない)
センター試験レベルです!と言いたいところですが、ちょっとそれでは雑な説明です。
単語レベル、読みやすさ、という観点で考える必要があります。
・単語レベル、本文の読みやすさ
前半の大問3つはかなりやさしいレベル。センターよりも優しく感じる人が多いでしょう。
後半は今までのセンターレベル。
こう考えると、センター試験では文法問題だったところが、易しめの情報読み取り問題に変わっています。
総じて、センター試験と比べて、読みやすくなったと言えるかもしれません。
○設問レベルについて
問題は、この「設問」です。
ただでさえ、今までこの設問と選択肢にやられてきた人は、大いに苦戦するでしょう。
・従来でもあったが、多くの人がひっかかる問題
1、本文の内容が言い換えられて選択肢になっている
2、消去法を利用したほうが確実な問題
3、出てくる数字を合計する(計算する)
4、該当箇所にあたるものが、広範に散っている
・新しいタイプの問題
1、「事実」を聞く問題
2、「意見」を聞く問題
→「事実」と「考え」の違いがわかる必要性あり
3、1つ以上or複数選択問題
4、明確な記述がないものを類推する
本文がやさしくても、センター読解問題で間違える人の多くが、設問・選択肢の理解ミスなどによって間違えてきたはずです。その選択肢判断の難易度があがっている、といえます。
ただ、これまでと同様に、センターレベルの文章を「正確に」読む訓練を積めば、問題なく解けるといえます。
○分量・時間配分について
文法問題にじっくり時間がかかってしまう人にとっては、長文にかける時間は大して変わらないでしょう。
どちらにしても時間が足りない、と感じるはずです。
また、そもそも文章を読むのが遅い人は、かなり苦労するはずです。
加えて、どれくらいの時間配分にするかも難しいところです。
人によって得意不得意はあるし、じっくり考えないといけない設問も増えました。
基本的には、配点による割合で良さそうです。
第1問8分
第2問16分
第3問8分
第4問13分
第5問16分
第6問19分
あとは、微調整というところになります。
時間配分がさっぱり考えられない人は、まずはこれを目安にしてみてはいかがでしょうか。
3、イーズ予備校での対策
最近、説明会にて聞かれる方がちらほらおられます。
対策はクラスレベルによっても変わります。
模試の結果などを見て、授業でどのように扱うかを決めていきます。
イーズの授業はある程度のカリキュラムが決まっていますが、生徒の状況に応じて、内容を変えることもございます。
英語は3つにクラスレベルが分かれており、
Aクラス:医学、難関大レベル
Bクラス:筑波レベル
Cクラス:基礎レベル
となっております。
Aクラスレベルの子たちは、おそらく対策は不要でしょう。
時間配分や、解き方、考え方などのレクチャーをした後、模試の結果などで不安のある子だけ、授業外にて個別に対応します。
Bクラスレベルの子は、なんとなく読めるけど、正確性に欠けているため、ぽろぽろと落とすタイプと考えられます。
また、時間の使い方に苦労する子がいるでしょう。授業時に演習を行い、タイムプレッシャーをかけて練習することになります。
Cクラスレベルは、まずは正確に読むことが必要です。
単語レベルの向上と、文構造把握力の向上を徹底的に行い、
クラス内で対策するのはその後になると考えられます。
他にも気になる点があれば、問合せページより問い合わせるか、説明会にてお聞きください。